家族に本を贈った日──ブログを書籍化して気づいたこと

家族の記録

手紙のように綴った日々が、一冊の本になった

家族のために書き始めたブログが、とうとう一冊の本になった。
ずっと胸の奥で「いつか形にしたい」と思い続けてきたことが、
ある日そっと現実になったような感覚だった。

理系で文章とは無縁だった自分が、本をつくる日が来るなんて。
届いた箱を開けた瞬間、まるでタイムカプセルを手に取ったような気持ちになった。

今回の書籍化は、まえがき・第1章〜第5章の計30本の記事、そしてあとがき。
その間に、夫婦の若いころの写真や、娘たちが小さかった頃の笑顔を散りばめた。
文章だけでは伝わらない“空気”や“温度”も、一緒に残したかったからだ。

仕様はA5サイズ218ページ、無線綴じ。
表紙は光沢のある135kgの厚紙で、本文は柔らかいマット紙。
ラクスルで6冊だけオンデマンド印刷を依頼し、費用はまさかの11,000円ほど。
4〜5万円は覚悟していたので、拍子抜けするくらいだった。

仕上がった本は、想像以上だった。
写真は鮮明で、紙の質感もやさしい。
自分で言うのも照れくさいが、“ちゃんとした本”に見えた。
ページをめくるたび、書いてきた時間の積み重ねが、
形となってそこに息づいていた。

家族に一冊ずつ渡したときの反応も、どこか温かかった。

妻はぱらぱらめくりながら
「意外と良いこと書いてるじゃん」と笑った。
次女は写真を食い入るように見て「懐かしい〜!」とはしゃいでいた。
長女はというと、
「ふーん」
相変わらずのクールさで、まだ読んでいないようだ。

でもそれでいい。
この本は、いま読まれなくてもいい。
いつか娘たちが親になったとき、
あるいはふと心が揺れたとき、
気まぐれに手に取ってくれたら――
それだけで十分だ。

書籍化して気づいたのは、
家族の記録を残す行為は、誰よりも自分自身のためになるということだった。

出来事を残すというより、
あのとき考えていたこと、
家族に伝えられなかった気持ち、
心の中の“ごめん”や“ありがとう”を、
小さな言葉で拾い直していく作業だった。

それは、過去の自分と向き合う時間でもあり、
家族への思いを改めて確認する時間でもあった。

そして、形に残すということが、こんなにも心を整えてくれるのか、と驚いた。

初めての書籍化は、完全に私の自己満足だ。
でも、その自己満足がこんなにも温かい形で家族に届いたことが、
ただ嬉しかった。

次に本をつくる機会があれば、
もっと読みやすく、もっと“家族が読みたくなる仕掛け”も加えたい。
写真のレイアウト、章ごとの演出、ページの遊び心――
アイデアはいくつも浮かんでいる。

このブログは、未来の家族への手紙だ。
ページをめくるたび、
「こんなこともあったね」と笑ってくれるように。
そして、これからも私たち家族が、
それぞれの道を歩みながら、
ほんの少しずつ支え合っていけるように。

そんな願いを込めて、今日も静かにキーボードを叩いている。

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