筋トレ×働き方 変わる時代の中で気づいた「柔らかさ」の大切さ
2021年の春。
次女がチアリーディングを始めたのをきっかけに、親子割引で通えるジムを見つけた。
ずっと行きたかった“本格ジム”。
筋トレブームも続いていたし、コロナ禍で人が少ないのも好都合だった。
1年ぶりの筋トレに胸が高鳴った。
在宅勤務の日は少し早めに仕事を始め、夕方16時半から1時間ほど汗を流す。
社会人が増える時間帯を避け、静かなジムで黙々とトレーニングをするのが何よりのリフレッシュだった。
重りを上げるたびに頭がすっきりして、
“やっぱり筋トレは心にも効く”と実感していた。
そんな日々が半年ほど続いたころ、職場でちょっとした波風が立った。
同じ課の64歳のシニア社員が、
「在宅勤務でも8時半から17時15分まで、会社と同じ時間で働くべきだ」と言い出したのだ。
「何のためのフレックス勤務なんだ?」と思いつつも、
課長はあっさりとその意見を受け入れた。
なんだか、時代が巻き戻ったような気がした。
「効率よく働いて、自分の時間を大切にする」という考えが、
まだまだ根づいていないのだと感じた。
それでも最初は気にせず続けたが、
次第にジムも混みはじめ、17時半に行くと満員。
順番待ちやマシンの取り合いで、あの静かな時間はどこへやら。
結局、行く頻度が減り、いつのまにか足が遠のいてしまった。
「せっかく続けられると思ったのに」と少し落ち込んだ。
でも、やめてから改めて思ったのは、
“続けること”よりも“心地よく続けられる環境”のほうが大事だということ。
そしてもう一つ――
人は誰しも、自分の正しさを信じすぎると柔軟さを失ってしまう、ということ。
今では、あのとき私を叱った課長もシニア社員の立場になり、
在宅勤務の日は朝6時から15時まで働いているらしい。
かつての言葉を思えば、ちょっと笑ってしまう。
時代が変わるにつれて、人の考え方も静かに変わっていくのだろう。
あのとき感じた怒りは、今ではやるせなさと少しの優しさに変わった。
自分もいずれ年を重ね、何かに頑固になってしまうかもしれない。
だからこそ、柔らかく生きることを忘れたくないと思う。
筋トレジムに通った数ヶ月で、
鍛えられたのは体よりも心のほうだったのかもしれない。
「力を入れる」と同じくらい、「力を抜く」ことも大切だ。
暮らしの中の“トレーニング”は、
今日も続いている。
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