家族×思春期 “見守ること”が育ててくれる親の心
中学1年の冬、長女のたってのお願いで、
2人で使っていた子ども部屋を“長女の一人部屋”にすることになった。
当時の長女は、ほとんど学校に行けていなかった。
スマホを手に一日中部屋にこもる姿を見るたび、
胸の奥がきゅっと締めつけられるようだった。
思春期の心は繊細で、言葉では届かない。
側弯症のこと、友人関係のこと、
きっと彼女なりにいろんな悩みを抱えていたのだと思う。
親として何ができるのか分からず、ただ「一番つらいのは娘自身だ」と
そう自分に言い聞かせる日々だった。
そんなある日、ネットでひろゆき氏が孤児院に
“ゲーミングPC”を寄付しているという記事を目にした。
最初は「ゲームなんて、勉強の妨げでは?」と思ったが、
彼の言葉が心に残った。
「スマホで“消費者”になるより、
パソコンを使って“生産者”になってほしい。」
たしかに、スマホは受け取るだけの世界。
けれどパソコンなら、つくること・表現することができる。
娘にとって、それが新しい扉になるかもしれない――
そう思うようになった。
おしゃれなパソコンがいい、という娘のリクエストに応え、
白いパーツで組まれたスケルトンのゲーミングPCを一緒に探した。
最初は自作も考えたが、リスクを話し合い、メーカーに依頼することにした。
机やチェアも新調し、“自分の部屋”が完成したときの長女の笑顔は、
今でもはっきり覚えている。
それから彼女はPCでフォートナイトを始めた。
ネット友達が増え、やがて彼氏もできた。
ある日、彼氏の祖父のタクシーで送ってもらって帰ってきたときには、
驚きすぎて言葉を失ったが、
同時に“自分の世界を持ち始めたんだな”と感じた。
少しずつ学校にも顔を出すようになり、
最近では「今日はこんなことがあったよ」と、
自分から話してくれることも増えた。
長女の部屋から聞こえてくる笑い声が、
今では私の安心の音になっている。
スマホやパソコンを子どもに持たせることに
不安を感じる親御さんも多いと思う。
ネットの世界は広く、確かにリスクもある。
けれど、大切なのは**「つながりを持てる関係性」**だと感じている。
どんな話題でも、まずは娘が親に話してくれる――
その関係を保つことが、
彼女を信じ、見守るという“親の成長”につながるのかもしれない。
一人部屋は、親から離れる小さな独立。
でも、それは同時に、親子の新しいつながりの形でもある。
部屋のドアの向こうで笑っている娘の姿を想像しながら、
私は今日もそっと、静かな安心をかみしめている。

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