長女と乗馬――コロナの夏に見つけた、親子で育てた時間

家族の記録

体験×成長 小さなきっかけが大きな学びになる

長女が小学校4年の夏、思いがけず「乗馬」に夢中になりました。

当時はコロナ禍の真っただ中。
遠出もできず、子どもたちに“体験”をさせてあげられないもどかしさを感じていた頃でした。

そんな時に支給された、ひとり10万円の給付金。
せっかくだから、何か“経験”として残ることに使えないか――そう考えたのが始まりでした。

もともと動物が大好きだった長女。
動物園で馬に乗ったとき、目を輝かせて「また乗りたい!」と言った姿が忘れられず、思い切って乗馬クラブの体験レッスンに申し込むことにしました。

最初は、ほんの“お試し”のつもり。
けれど、馬に乗った瞬間、表情がぱっと変わりました。
最初はこわごわと。でも、少しずつリズムに乗っていくうちに、まるで馬と心が通じ合っているように見えました。

それから、毎週日曜日が楽しみになりました。
少し遠い郊外まで通い、最初はゆっくり歩く“常歩(なみあし)”から、やがて“速歩(はやあし)”や小走りへ。
レッスンのあとは、ニンジンをあげるのが恒例。
「今日はこの子がかわいかった」「あの馬はちょっと乗りにくい」と話す姿が、なんとも誇らしく思えました。

けれど、小学5年のある日。
ちょっとした油断から落馬してしまいました。
体の痛みよりも、人前で注目されたことのほうがショックだったようです。
それ以来、少しずつ足が遠のき、そして側弯症の診断もあって、泣く泣くやめることになりました。

でも、不思議なことに、やめた今も娘は「動物とかかわる仕事がしたい」と話します。
乗馬を通して、馬との信頼関係や、思い通りにいかないことに向き合う力を学んだからかもしれません。

あの頃の送り迎えも、私にとっては大切な“ながら時間”でした。
車の中で交わすたわいのない会話。
静かに見守る後ろ姿。
娘の「好き」に寄り添う時間は、忙しい日常の中で心を整えるひとときでした。

振り返れば、乗馬を通して学んだのは、
“子どもの成長は、親が思うよりずっと静かに進んでいる”ということ。
その小さな積み重ねが、やがて自分の人生を形づくっていく。

暮らしの中の一瞬にも、ちゃんと学びはある。
そして、誰かを想いながら過ごす時間が、自分をやさしく育ててくれる――。

長女と過ごした乗馬の季節は、そんなことを気づかせてくれた大切な時間でした。

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